はじめに
毎月ご報告しているFXの取引実績ですが、△32,902円になってしまいました。
ですのでスワップ運用に切り替えて運用します。
【関連記事】【スワップ運用】△32,281円→+11,463円になりました
今回は、代わりに株式投資の運用実績をご紹介します。
とはいってもFXよりさらに悲惨なものですので、失敗談として参考にしてくださいね。
紹介する銘柄
21歳で投資の世界に足を踏み入れましたが、お恥ずかしながら決して良好とは言えません。
試行錯誤をしながらたどり着いた先が、学んだことをブログで公開してスキルを磨いていくことです。
と言うことで、この場を借りて資産状況の確認をしていきます。
対象銘柄は複数あるのですが、そのなかでも今回はメディア工房(3815)という会社を紹介します。
参考 筆者の資産状況をもとに作成
購入した理由は正直よく覚えていません。
おそらく自己資本比率が50%以上あり、業種が情報・通信ということでインターネットに対する将来性を感じたのだと思います。
まるで他人事で、目を背けるうちに半値まで落ちてしまいました。
後ほど経営分析をおこないますが結果にかかわらず、早いうちに損切りをしなければなりませんね。
キャピタルゲイン~株主優待と配当金~
それではメディア工房を例に、投資に失敗した原因を考えていきます。
まずは銘柄分析をしていきましょう。
塩づけ状態で唯一の救いであるインカムゲインの株主優待と配当金ですが、2つとも[なし]でした。
本当に情けない話ですね。
もしあなたが株式投資をするさいは、必ずこの2つはチェックしてください。
特に配当金なしの会社は投資対象外で、優待名人の桐原さんもおっしゃっています。
”配当ゼロの会社は潰れる可能性が高くなる”と心得て、初心者は無配当銘柄には手を出さないことが無難そうである。
事業内容
ところでメディア工房(3815)とはどのような会社なのでしょうか?
お恥ずかしながら私自身、把握をしていないので確認していきます。
株式会社 メディア工房 によると、占いコンテンツ・ゲームコンテンツ・新規ビジネス・AIといった事業内容を展開しています。
具体的には性格診断・占い・ゲームのサイトやアプリを、制作・運営する会社です。
また会社四季報の[解説記事]によると、
【浮上】自社開発ゲーム撤退や運営委託の不振ソフト償却で身軽に。
とあり、業績回復を感じさせる評価をしています。
経営分析
さて会社の概要が分かったところで、詳細な分析に入っていきます。
わかりやすく解説していきますので、ぜひあなたの保有銘柄でも活用してくださいね。
[st-kaiwa3]余談ですが私は現在大学で[経営分析論]を専攻しており、それをもとに分析をしています。[/st-kaiwa3]
ところで塩づけ銘柄を保有する上で最も困ることは、倒産して株券に価値がなくなることです。
そこでまずは倒産するリスク、つまり企業の安全性から確認しましょうね。
経営分析で安全性をみる指標は以下の5つです。
【会計上の利益を用いた財務比率3つ】
参考:決算短信をもとに作成
【キャッシュ・フローを用いた財務比率2つ】
参考 決算短信をもとに作成
[st-kaiwa3][評価]は私の独断によるものですので、参考程度にしてください。[/st-kaiwa3]
[雑談]経営分析とは
せっかく大学で学びましたので、流動比率・固定比率・自己資本比率・債務償還年数・ICRの5指標についてさらに掘り下げてみます。
[st-kaiwa3]もしお急ぎの場合は、[適正株価]にお進みください。[/st-kaiwa3]
実は先ほどの5つの安全性指標は、ストック・フローの2側面から確認していました。
具体的には、
- ストック面:流動比率・固定比率・自己資本比率
- フロー面:債務償還年数・ICR
です。
それぞれどのような特徴があるのか見てみます。
安全性分析~ストック面~
ストック面の安全性分析は、家計に例えると貯金額・持ち家・自家用車などの資産価値を表わします。
分析の際は貸借対照表を使用し計算式は、
- 流動比率=流動資産/流動負債
- 固定比率=固定資産/自己資本
- 自己資本比率=自己資本/総資本
となります。
安全性分析~フロー面~
一方でフロー面を家計に例えると、お給料・家賃収入・配当金など定期的に得られる収入を指します。
分析の際はキャシュ・フロー計算書を使用し計算式は、
- 債務償還年数=有利子負債/営業キャッシュフロー
- ICR=営業利益/支払利息
です。
[st-kaiwa3]ICRとはインタレスト・カバレッジ・レシオの略です。[/st-kaiwa3]
適正株価を求める~step1~
さらに経営分析では優秀なことに、企業の現在値が割安か割高かを調べることができます。
適正株価に関しては必要な所だけを紹介していきます。
ポイントとなるのは1株あたりの株主価値です。
確認方法は、会社四季報の[業績・株主構成]にあります。
[st-kaiwa3]略して[1株益]と表記してありますよ。[/st-kaiwa3]
私もメディア工房で確認してみました。
すると2016年と2017年は不振事業を抱えていたためマイナス、2018年と2019年の予想もそれぞれ1.0、1.9と残念なものでした。
これは1株あたり株主価値が、ほぼ0円であることを意味します。
勘の良い方であればこの時点で分かるかと思いますが、メディア工房の株価は例えいくらであろうと既に割高水準なのです。
しかし適正株価の正しい求め方はこの1株あたり株主価値、つまり1株益に一定の係数をかけなければなりません。
他の銘柄にも応用できるように、そのまま話を進めていきます。
適正株価~step2~
1株あたり株主価値にかける一定の係数は、業種ごとに異なりアクションラーニングで確認できます。
【外部サイト】「初心者にもできる株式長期投資」第1回 今のマーケットってどうなっているの?⑤
メディア工房は情報・通信業に該当しますので、21の係数を1株益にかけることで適正株価が求まります。
先ほど2016年・2017年の1株益はマイナスで、係数をかけなくても適正株価は0円だと分かります。
しかし2018年・2019年の将来予測はプラスなので、念のために求めてみました。
参考 各資料をもとに作成
う~ん。
このまま継続保有しても購入時の959円はおろか、現在株価の500円でさえ割高であることが分かります。
[雑談]適正株価の根拠
もし適正株価についてさらに詳しく知りたい場合は、、私が愛用するアクションラーニングでご覧ください。
【外部サイト】
- 1株あたりの株主価値:「初心者にもできる長期投資で厳選銘柄を探そう!」第1回 割安な株を探そう!【株式の価値 編】①~⑤
- 一定の係数:「初心者にもできる株式長期投資」第1回 今のマーケットってどうなっているの?①~⑤
どちらも長文ですのでざっくり紹介すると、①は
- 株価と株式価値は長期的には連動する
- 株価上昇は利益が上がった結果としてあらわれる
との考え方が前提になっています。
また②はPER(株価収益率)をもとに算出されているため、業種によって係数が異なっています。
さらにアクションラーニングでは、PER5~50倍を投資対象としています。
メディア工房で調べてみるとはPER356倍で、これは株式購入にかかるコストを回収するのに356年もかかることを意味します。
ですので、そもそも投資対象として不適用だったのです。
既に保有しているので後の祭りではありますが、今後の投資判断の参考にしていきます。
まとめ
投資では、失敗をしないと学べないことが沢山あります。
特に株式は銘柄分析の難易度が高く、財務諸表を読めるかが勝敗を左右します。
自分の未熟さを改めて実感しましたので、今後は難易度が低い商品に分散投資をしていきます。
候補としては、
- ウェルスナビ
- 仮想通貨
に注目しています。
また運用方法は5年以上の長期保有を考え、投資先確定後は塩づけ銘柄を損切りし完全乗換えしていきます。
試行錯誤ではありますが、本サイトが少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。
追記
その後、全売却してウェルスナビに完全乗換えしました。
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